久留米ツツジの原木群がきれいでした! 高良大社には天然記念物「髙良大社のツツジ群生地」があります
高良大社本殿の背後から南側の崖面に、「久留米ツツジ原木群」があります。
天然記念物「髙良大社のツツジ群生地」です。
小ぶりで色鮮やかな紅色のツツジ。
これは、樹齢200年を超えると推定され、久留米ツツジの原木とされます。
「近づいて見てください。これは、久留米ツツジの原木ですよ」
地元の方がこう言って、参拝者の方々に説明されていました。
「私は、今、高良山中腹のアジサイ苑の手入れをしてきたばかり。ここのツツジはよく手入れをされています。だから、こんなにきれいに咲いているんです」
参拝者の方々は、写真を熱心に撮っておられました。
久留米ツツジは、江戸時代末、久留米藩士の坂本元蔵(1785~1854)がキリシマツツジを原種として、新種の改良に成功したことで生まれました。
その際、坂本は、高良山及び梅林寺の境内に、多くのツツジを植えたと伝わり、そのツツジから種子を採取しました。
現在、梅林寺境内にツツジの古木は見当たらず、「ツツジの古木群生」は高良山のみに残るだけとなっています。
この季節に咲き誇る、久留米ツツジの原木の美しさ。
どうぞご参拝ください。
本坂の鳥居横に、ご案内しております。
4月29日 昭和祭を斎行しました
4月29日 (水曜・昭和の日)、午前10時30分より、高良大社本殿にて昭和祭を斎行しました。
ご参列の皆様と共に、昭和の御代に思いを馳せ、昭和天皇の御聖徳と御事蹟を仰ぎ、
厳かに昭和祭を斎行しました。
奉納献茶式は、江戸千家久留米不白会の皆様に御奉納いただきました。
心より感謝申し上げます。
江戸千家久留米不白会の皆様に、野点の御奉納をいただきました。
高良大社はツツジの名所です。
皆様に久留米ツツジの苗をお配りいたしました。
昭和天皇の御聖徳を仰ぎ、大切に育てていただければ幸いです。
◆「昭和祭の栞」より
『昭和の日』は申すまでもなく先帝陛下でいらっしゃいます昭和天皇の御聖徳を仰ぎまつり寿ぐ祭日であります。
昭和の御代には『天皇御誕生日』として、また平成に御代が改まり、暫くは『みどりの日』の名称で、国民挙ってお祝い致して参りました。
しかし、昭和天皇の御聖徳をお慕い申し上げ、激動の昭和の御代を顧みるには、やはり『昭和』を頂戴した祭日名が相応しいとの多くの国民の声を受けて、『昭和の日』の名称に改められたことは記憶に新しいところです。
昭和天皇の国土緑化に関する御事には、現在及び将来に向けて私どもが受け継いでいくべき道であると存じます。
毎年行われている『全国植樹祭』に繋がる『第一回植樹行事並びに全国緑化大会』が山梨県甲府市で開催されたのは、昭和25年4月のことでした。
当時、我が国は敗戦に続く占領下にあり、過度の森林伐採等により国土は荒廃し、国民の生活は未だ厳しき最中、元の緑美しい日本国土への復興の礎となすべく、昭和天皇は香淳皇后と御一緒にお出ましになり苗木の御手植えや樹木の種子の御手播きをなさいました。
私たちの祖先は自然の中に神が宿ると信じ、畏敬の念を抱き尊んできたのです。
高良大社の境内につつじの花色彩々に咲き誇り、香り芳しい好季に昭和祭を斎行申し上げ、佳き昭和の時代を振り返りつつ、平成の御世が平和でありますことに感謝申し上げ、更なる弥栄を祈り玉串を奉奠戴ければ深甚に存じます。